高血圧とは

まず血圧とは、心臓から送り出された血液が動脈の内側の壁(血管壁)を押す力のことを指します。血圧は塩分、喫煙、ストレス、肥満、自律神経、ホルモンなどの影響で常に変動しています。この血圧が慢性的に基準値よりも高い状態にあると、「高血圧」と診断されます。
高血圧にはこれといった自覚症状がないため放置してしまいがちですが、その間余分な負荷をかけて心臓から血液を送らなければならない状態が続きます。これにより動脈硬化が進行し、脳梗塞や心筋梗塞、腎不全など多くの疾患の危険性が増えてしまいますので、健康診断等で高血圧を指摘された場合にはお早めにご相談ください。

高血圧の原因

高血圧になる原因は大きく二つあり、その一つ目が「本態性高血圧」です。日本の高血圧患者の9割がこの本態性高血圧といわれています。これは、遺伝的要因に加え、塩分、喫煙、ストレス、肥満、自律神経、ホルモンなどが原因となります。こうした不摂生な生活習慣を続けてしまうと、高血圧になりやすいのでご注意ください。
原因の二つ目は「二次性高血圧」です。これはホルモンの異常や腎臓の病気など、他の病気によって高血圧が引き起こされることを指します。ホルモンの分泌異常、服用しているお薬が原因となる二次性高血圧もあります。

高血圧の治療

本態性高血圧の治療

本態性高血圧の治療では、食事療法や運動療法が大変重要です。食事のメニューを見直し、塩分の過剰摂取などには十分に注意します。ジョギングなどの有酸素運動を毎日30分以上行うことも大切です。肥満傾向の患者様の場合、カロリーの過剰摂取を控え、適正な体重に近づけるようにします。
こうした生活習慣の見直しだけでは血圧が十分に下がらないときは、薬物療法も検討いたします。薬物療法には多くの種類があるため、患者様の症状や生活スタイル、体系や年齢などを確認したうえで適切な処方をいたします。生活習慣の改善により血圧の数値が改善すれば、薬物療法の減量や中止が可能になる事もあります。

二次性高血圧の治療

二次性高血圧の場合には、原因となる疾患を特定し、原疾患の治療を優先することにより、血圧を正常値に近づけることが期待できます。